ありがたいことに複数の企業から内定をもらうことがありますが、体は1つしかないので、せっかくの内定も辞退をしなければないけません。
他の内定が出たので断ることは仕方がないことですので悪いことではありませんが、社会人になる身としては断り方はスマートにしましょう。
相手に失礼のない内定辞退の方法について解説します。
目次
内定辞退は迷惑がかかるのでは？
内定辞退をする際に一番気になるのは相手企業に迷惑をかけることにならないかどうかです。
確かに企業にとってまったくダメージがないかと言えば多少なりともありますが、辞退をされることは仕方がないと割り切っているものです。
また、就活をする際には自分の所属として大学名も出しているので大学に対しても影響が出ないか気になってしまいます。
実際は特別な推薦などでもない限りは内定辞退をしても問題はありませんので心配はいりません。
辞退者がいることは企業も想定している
企業側からすると一定の内定辞退が出ることは予め想定して採用計画を練っていますので、企業規模によるものの、あなたの内定で直ちに迷惑を被るということはそうはないです。
もちろん辞退がないに越したことはありませんが、覚悟はできていますのであなたが必要以上に負い目を感じる必要はありません。
入社してすぐに退職されることに比べれば早めに内定辞退をしてもらえた方がダメージも小さくて済むというものです。
入社2週間前までなら問題なし
民法では契約前の労働者は2週間の予告期間を置けば一方的に契約を解除することができるとされています。
つまり入社の2週間前までであればこちら側の都合で内定を辞退することは法的には問題ないのです。
内定承諾書のようなものを提出済みだとしても、法的効力はないので辞退は可能です。
ですがこれはあくまで法的な話であり、入社直前に辞退をすることは企業にとっては穴を埋める時間もなくダメージは大きいです。
内定辞退は決めたらすぐに連絡を入れるようにしましょう。
内定辞退を恐れて就活を止めてはいけない
以上の通り、内定を辞退することは違反行為ではありませんし、時間の猶予もそれなりにはあります。
そのため、もしも自分が内定を受けている企業に納得がいっていないのであれば就活を止めてはいけません。
せっかく自分を選んでくれた会社に義理を通したいという気持ちもあるかも知れませんが、自分の人生ですので納得がいく道を最優先してください。
内定辞退の正しい方法は
ここからは具体的に内定辞退をする際の方法について説明していきましょう。
いくら内定辞退をする権利がこちらにあるとは言え、時間とコストをかけて採用活動を行い、内定を出してくれた企業には誠意を持って接するのが社会人としてのマナーです。
いつどこで一緒に仕事をすることになるかもわかりませんのでお互いに気持ちの良い終わり方を選んでください。
本来なら訪問が筋だけど
誠意を伝える方法として最も正しいのは訪問をして選考を通じてお世話になったことへの感謝と辞退することへのお詫びを述べることです。
ですがこの時期の人事担当は多忙ですので、人間関係が構築されていて距離感が相当に近かった企業や、社長が自ら面接をするような小規模の企業ではなければ訪問をしないのが一般的になっています。
企業から話が聞きたいから来てほしいと呼ばれた時は、従う義務はないものの気持ちを伝えにいくのが無難でしょう。
電話がベスト
自分の言葉で辞退の意思を伝えることができ、時間も取らない方法でもある電話は最も一般的な辞退の伝え方になっています。
電話をかける時は受けた人があなたのことを知っているとは限りませんので、所属大学と名前、要件を告げて人事担当の人に繋いでもらうようにします。
就業時間前後や提示前後、お昼休みなどの時間を避けるようにすることがマナーです。
電話はハッキリとしゃべらないと聞きとり難いので電話をする時の声のトーンや場所には気をつけましょう。
事情がある場合はメールも可
時間の制約があったり普段のやり取りがメールばかりだった場合はメールを使って連絡をすることも選択肢に入ります。
内定辞退は早めに伝えることが鉄則ですのでメールの方が早く確実に伝わるのであればメールで一報を入れるようにしましょう。
しかし文章は丁寧に書かないと自分の意図しない伝わり方をしてしまうことがありますので何度も読み直して慎重に送るようにしてください。
メールは見逃されてしまうこともありますので、マナーとしてもメールを送ったことを一言電話をするとなお良いです。
辞退の理由はどこまで話すか
内定辞退の連絡をする時にただ「辞退させていただきます」などとは言いにくいものです。
理由をつけて話さなければならないと考えてしまいますが、言うなればもう関係のない企業にどこまで説明が必要なのでしょうか。
全てを話す必要はない
辞退をする理由は何もかも話す必要はありません。
別の企業に決めたと言えば、ほとんどの企業は納得しますのでどこに決めたかなどは言わなくても大丈夫です。
むしろ競合他社などであれば相手の気分を害するだけです。
無理に隠そうとすると詮索されてしまいますので、相手が察してくれる程度の情報は開示するのが良いです。
嘘や音信不通は厳禁
内定辞退の連絡は相手に申し訳ない気持ちが強過ぎると連絡するのが怖くなってしまいがちです。
その気持ちはわかりますが、結果として内定辞退の連絡も入れずに音信不通になってしまうのは社会人としては絶対に許されることではありません。
いい加減な対応は相手企業に多大な迷惑をかけることになりますし、大学にも連絡がいくでしょう。
最悪の場合は今後あなたの後輩はその企業から拒絶されることにもなり得ます。
また、本当のことを言いづらくて嘘をついてしまいたくなることもありますが、それも突っ込んで質問をされれば簡単にバレてしまうのでやめておきましょう。
矛盾があれば相手も質問をしたくなりますので、全部は話さないにしても嘘は吐かないで誠実に対応することが大事になります。
まとめ
内定辞退は就活が順調に進むほどやらなければならない場面は出てきます。
あなたにとって大切な就職先ですので、本当に行きたい企業を選ぶべきであり、その他の企業はご縁がなかったということになります。
せっかく歓迎してくれた企業にお断りを入れるのは心苦しいですが、早めにはっきりとさせることがせめてもの誠意です。
後ろめたく思う必要はありませんので、マナーを守って辞退させてもらうようにしてください。