地元を離れて都市部で大学生活を送った人にとっては、就職は「どこでする」ということも悩みの種になるのではないでしょうか。
地元で就職するUターン就職を選ぶのであればそれに応じた対策も必要になります。
まだお悩みのあなたにUターン就職の特徴とコツについてご説明致します。
目次
Uターン就職とは
Uターン就職は学生時代を地元とは別の場所で過ごし、その後の就職で地元に戻ってくることを言います。
多くのケースは都会の大学から地方の企業に就職する形となり、地元ではないけど地方に就職する場合はIターンとなります。
当然就職先は学生時代を過ごした土地以外も選択肢に入りますので、是非候補として考えてみてください。
大学生活の経験を生かして地元で活躍
Uターン就職の最大のアドバンテージは他の就活生が持っていない都会での経験を持っていることです。
地元とは違う土地で生活をした経験はあなたを大きくさせていますので、貴重な経験を通じて感じたことを伝えるようにしましょう。
また有名な大学出身であれば一種の箔も付きます。
地方でも優秀な大学はいくらでもありますが都市部に比べれば少ないのが実情です。
そうすると優秀な大学出身者に固まりやすくなりますが、企業としてもあまり特定の大学に集中させたくはありません。
都市部の有名大学を出ている就活生は地方の企業にとっては貴重な人材なのです。
地元に戻る人は年々減っている
就職活動でUターン就職を選択する人は実は年々減っています。
その理由を紐解いていくとUターン就職のデメリットが浮かび上がってきます。
スケジュールの問題等は次以降で触れていくので割愛しますが、Uターン就職で問題となるのは自分がやりたい仕事が地元に見つからないということです。
いくら地元で働こうと思っても志望する仕事がないのでは納得のいく就活にはなりません。
全国規模の大きい企業を志望するならどうしても東京などの中心地になりやすくなります。
地方企業の地域密着の取り組みにどこまで共感できるかがカギとなりそうです。
Uターン就職は計画性が重要
Uターン就職を難しくしているのは単純に遠距離であるということです。
距離があるだけでも次のような問題が起こります。
- 交通費や宿泊費等のお金の問題
- 移動時間のロス
- 長距離移動による心身の負担
- 選考スケジュールの重複
これらを解決するにはとにかく計画性が重要になります。
スケジュールの組み立て
特に都市部での就活とUターン就職を並行して行おうとするとスケジュールは上手く組み立てないと、大袈裟に言えば毎日地元と今の家を往復する羽目にすらなり得ます。
それは極端な例えですが、なるべく地元で就活をする際にはまとめていくつかの企業を受けることができるスケジュールにしなければなりません。
場合によっては興味がある企業でも難しそうであれば切り捨てなければいけません。
仮に時間的に複数回の往復が可能だとしても、何度も行ったり来たりすることは疲労の蓄積になり、大事なところで体調を崩すことにもなりかねないからです。
就活は体調管理も必須項目ですので無理はしないようにしましょう。
お金の管理
Uターン就職で何度も長距離移動をしていると当然お金の問題も出てきますが、そんなハードスケジュールをこなしていればアルバイトどころではありません。
交通費も重たいですし、実家が泊まるには遠いなどの事情があれば宿泊費もかかることになってしまいます。
就活のためには必要だと割り切ることも大切ではありますが、それでも上限はあるものです。
気が付いたらまったくお金が残っていないということも起きてしまいますので、予算計画は予め立てておくべきです。
Uターン就職を視野に入れている人は余裕があるなら就活が始まる前から貯金をしておくことも考えましょう。
Uターン就職成功のコツ
Uターン就職は都市部での経験というアドバンテージはあるものの、対策を怠っては成功は望めません。
上手くUターン就職を狙うためのコツをご紹介します。
練習をしておくのも手
地方企業の採用試験は都市部に比べてややゆっくり始まることもあります。
もしもあなたがUターン就職1本に絞っていたとしても、その時間を有効に活用して他の企業で採用活動のプロセスを学んでおくと良いでしょう。
もちろん受けるからには練習用の企業相手でも志望動機などをしっかり考える必要がありますがそれも良い練習になります。
本気で志望動機を考えることで、本命の地元企業を受ける際に比較対象とすることができます。
比較してみた結果、やはりUターン就職が良いと思えたならその気持ちは本物と言えます。
地元に戻る理由を説明
企業からするとUターン就職を希望する学生は貴重な人材ではありますが、なぜわざわざ地方に戻ってくることにしたのかは把握しておかなければなりません。
Uターン就職を目指すあなたとしては地元への愛着の強さ故のことかもしれませんが、それは就活で話す動機としては弱いです。
愛着をアピールするのであれば「地域に貢献する企業理念に共感した」や「地元をもっと良くしたいと思って地域密着の御社を選んだ」などとした方がアピールになります。
Uターン就職を後悔する人
Uターン就職は大変なことも多いですが、地元で自分の好きな仕事ができれば素晴らしいことだと思います。
若い力が地方を盛り上げるのは世の中的にも良いことですよね。
ですが、Uターン就職を後悔する人も中にはいますので、甘い考えでは選ぶべきではありません。
ビジョンのないUターン
Uターン就職は有効な選択肢ではありますが、ただ「とりあえず地元に帰ろう」では絶対に成功しません。
地元なら簡単に仕事が見つかるなんて考えていては甘過ぎで、地方は求人の数も少ないのでそう簡単にはいきません。
適当な企業に入社してしまって転職をしようにもまた同じことが繰り返されるだけです。
また、地方はどうしても都市部に比べて給与の水準は低いです。
住宅などの価格も安いのでその分は相殺かもしれませんが、将来のビジョンは持っていないと後悔します。
コミュニティーが濃い
地方は良くも悪くも人間関係が濃い傾向にあります。
特に地元に密着している企業であればイベントも多数ありますし、そこの社員となれば大手企業並みに厳しい目で普段の生活を見られていることすらあります。
都市部は他人への干渉が少ない部分がありますが、これを寂しいと思うか居心地が良いと思うかで地方で生活する時の感覚が違います。
生まれ育った土地なら肌感でわかるでしょうが、自分に合うかどうかは考えてみる必要があります。
まとめ
Uターン就職はクリアすべきハードルはいくつもありますが、有効な選択肢の1つです。
地方から盛り上げていくというのは将来のためにも必要なことですので、今後企業もそういった選択をする就活生を応援してくれる可能性もあります。
ただしどこに行っても働くのは自分ですので、まずは自分がどうしたいかを整理してみましょう。
そうすれば意義のあるUターン就職にすることができます。