就活関係のニュースでよく耳にする「売り手市場」という言葉。
就活生にとっては有利になりそうで歓迎ですが、その状況がいつまでつづくかは不安ですよね。
結論としては昨今はコロナウィルスの関係で経済界も大きく変わっているので今まで通りの売り手市場は望めません。
今後の就活はどうすべきか、展望をご紹介しましょう。
目次
売り手市場と買い手市場の違い
まずは言葉の意味を簡単に解説していきましょう。
あなたの労働力を商品として考えるとわかりやすくなります。
売り手市場とは
売り手市場は労働力を売りたい側、つまり就活生にとって有利な状況を指します。
企業が採用を増やしていて、企業の需要に対して商品である就活生の数が不足していると起こる現象です。
ここ数年は団塊世代の退職により若返りが図られたことを皮切りに日本経済の好調やそもそもの少子化も手伝って売り手市場と言われる時代が続いていました。
買い手市場とは
買い手市場は反対に企業の募集人数に対して就活生が余っている状態を指しますので、企業は人を選ぶので厳しい競争に晒されることになります。
過去の「就職氷河期」と言われた時代は経済の悪化によって企業が採用人数を控えたために就活生にとっては受難の時代が続きました。
企業によって事情は様々なので新規事業の立ち上げ等で募集人数を増やすこともありますが、売り手と買い手のバランスは社会情勢にも大きく影響されることになります。
2021年卒以降は買い手市場?
ここ数年までは基本的には日本の経済は好調だったために売り手市場となっていました。
ところがこの状況が2021年卒以降はその状況が一変する可能性が高いです。
新型コロナウィルスで社会情勢が激変
2020年に世界中で大流行した新型コロナウィルスは経済界にも未曽有のダメージを与えました。
このことによって経営が苦しくなった企業は少なくありませんし、ただちに危機ではないとはいえ、少し規模を縮小する企業も出てきています。
企業としては今在籍している社員を解雇することは簡単なことではないのでまず選びません。
そうなると人件費を抑えるためには採用する人数を減らすことになります。
悲観的ではありますが、2021年はまだ採用の枠なども決めていた企業もありますが、22年卒以降は今の経営状況や将来への不安から採用に慎重になる可能性が高いです。
2020年までの就活は参考にならない?
今後は買い手市場に切り替わっていくと考えると、年齢が近い先輩たちの就職活動とは状況が一変してしまっているのであまり参考にならない部分も出てきます。
今までは通じていた方法がいまいち通じないということも頻繁に起こりますので、自信を失うこともあるでしょうが、負けない気持ちが大切です。
どんなに社会情勢が変わっても就活の基本はあまり変わりませんので、しっかりと業界研究をして自分のことを存分にアピールするようにすることが大切です。
焦る気持ちがあるからこそ基本を徹底的に追求していくことが大事になるでしょう。
買い手市場も悲観する必要なし
まるでこの先の就職活動が非常に難しいものになってしまうような書き方をしてしまいましたが、決して悲観しすぎる必要もありません。
しっかりと戦略を立てることができれば厳しい就活でも成功は収められますし、この危機を乗り越えることで就職後の活躍も早くなることでしょう。
売りでも買いでもやるべきことは変わらない
市場が売り手優位でも買い手優位でもやるべきことはそう大きくは変わりません。
なぜなら採用される人数が例年よりも少ないとは言えども採用活動がストップするわけではありませんので、選ばれる人はしっかりと選ばれるからです。
反対に売り手市場の時でも就活が思ったようにうまくいかなかったという先輩は大勢いますので、ハードルの違いはあっても根本的な部分は変わりません。
どうやって自分の強みや入社して活躍することができるかをアピールするかを考えると言う点では変わりませんので悲観的になる必要はないでしょう。
ただ、何かを変えるとしたら活動量は先輩に聞いていた分よりも増やした方が良いとは思います。
単純に接触した企業が多ければ多いほどチャンスは増えますので、時間との戦いにはなりますがスケジュール調整をうまくやって乗りきってください。
大手志向が強かった人は視野を広げてみたり、特定の業界に拘らずに少し別の業界にも関心を持ってみるのも良いでしょう。
業界によってはまだまだ売り手市場
景気というものは業界によってもまったく違いますので、全体としては買い手市場になっていても、まだまだ売り手市場な業界も多くあります。
新型コロナウィルスによって社会が大きく変わったので、それによって業績が伸びている企業もありますのでそういったところは狙い目と言えるでしょう。
また、戦略として他の企業が採用を控える今だからこそ優秀な人材を確保する良い機会だと考える企業も中にはいます。
なのであなたが入りたい業界であるかはわかりませんが、そういった情報収集は小まめに行ってチャンスが多そうな企業を狙うという考え方も必要になってきます。
就職してから絶対に役に立つ
新型コロナウィルスが広がって社会が一変した現在は、かつてないほど危機的な状況と言っても良いでしょう。
この中で就職活動をするみなさんの不安は他の年の比ではないと思いますが、この経験は必ず社会人になってから役に立ちます。
中には自分が思い描いていた通りの就活ができなかったり、それほど志望していなかった企業に着地したという人もいるでしょうが、そのことを成長の糧にするかコロナウィルスのせいにして不満を持ったまま働くかはあなた次第です。
この記事を読んでくれたあなたは前向きに捉えてくれると信じています。
まとめ
今まで通りの就活が難しくなっている現在は、これから就活を迎えるみなさんには決して歓迎できる状況ではないと思います。
ですが、逆境を乗り越えた先には本当に活躍できる人材にあなたはなっています。
あくまでも就職してから活躍することが大切ですので、苦労をしたことは無駄になったりはしません。
私は応援することしかできませんが、みなさんの就活の成功を祈っています。