こちらからシェアできます!

多くの企業のエントリーシートや面接で質問される「学生時代一番頑張ったことはなんですか?」という質問。どこの企業を受験するにも答えを用意しておいた方がいい質問の上位に入るものと言えるでしょう。

この質問への回答は自己アピールにとても大切です。あなたが何を頑張って、その結果何を成し遂げてきたのか、これが面接官に見られているのです。

ここでは、この質問に対する回答について考えてみます。

テーマは何にする?

漠然と頑張ったことと言われても色々あるし……。と悩んでしまう人もたくさんいるでしょう。正直なところ、「何を頑張ったか」というのは重要ではありません。大切なのは「何を成し遂げたのか」です。学生の中にはアルバイトを工夫して頑張ったという人もいるでしょうし、研究を頑張ったという人もいるでしょう。最近ではよくボランティアを頑張ったというのも聞きます。それらの中であなたがいたから成し遂げられたことはなんなのか、その点をきちんとアピールする必要があるのです。

成功する面接者

アルバイトの場合

アルバイトの場合、業務上の課題を解決して仕事が円滑に進むようになっただとか、減少傾向にあった売り上げを増やすことができたなどのテーマが考えられます。

ここで大切なのは、具体的にどんな課題に対して、どのようなアプローチを行い、結果どうなったのかを定量的に示すことです。

一例として売り上げ減少を改善したとして例文を考えてみます。

私は過去の売り上げを5年遡り調査してみたところ、緩やかではありましたが減少傾向にあることを掴みました。そこで、同業他社をリサーチしたところ、他社では時間帯に合わせて売り場のレイアウトを変更することで、その時間にその商品が欲しいというお客さまのニーズを的確にとらえていることに気づきました。早速、時間帯に応じた売り場レイアウトの変更をバイト先に提案するとともに、レイアウトを変更しやすい商品陳列についても検討し、それらの商品はキャスター付きの棚に陳列することでレイアウト変更がバイト生の苦にならないよう配慮しました。その結果、売り上げを1割増することに成功しました。この経験から私は、長期的な視野に立ち、課題を分析することの重要性と、業界のトレンドに対し、アンテナを高くし、敏感に対応していくことの重要性を学びました。

 

ほんの一例ですが、どうやって課題を認識し、それに対してどのようなアプローチをとったのか。そして、それを実現するためにとった行動とその結果について書いています。大切なのは、具体的に自分のとった行動を説明することです。そして、これらの経験から何を学んだのかという点にまで触れることが大切です。

こうすることで企業はあなたに対して、課題に直面した時に自分から解決方法を模索し、解決に導くことのできる人材だという印象を抱いてくれるでしょう。

研究の場合

では、研究の場合はどうでしょうか?研究の場合だと、学会発表に向けてどのように取り組んだか、または企業との共同研究にどのように取り組んだのかなどがあげられるでしょう。

こちらも一例として、企業との共同研究において企業側の要求に応えてきたとして例文を考えてみます。

私は企業との共同研究において、◯◯の効率を何%改善することに取り組みました。既往研究の応用や装置の性能改善により、目標値は◯ヶ月で達成することができましたが、企業からはさらに◯%改善することを求められました。装置の見直しやプログラムの改善により+◯%改善することができましたが、それ以上の結果は得ることができませんでした。さらに調査を進めていくと現状の仕組みではこれ以上の結果を得ることは難しいことが判明しました。そこで、私は企業の担当者と打ち合わせの場を設け、これまでの経緯と、これ以上は難しいことを説明するとともに、別途調査した別の仕組みへの方針変更案を提案しました。その結果、企業側からは現状の仕組みのままで最大まで効率化したことに対する感謝と新たな仕組みについても共同で研究していきたいとのお言葉をいただきました。この経験を通して、物事に誠実に取り組むこと、結果がでなくとも新たな手法を検討することの重要性を学びました。

 

現実の事例ではもっと具体的に書けるとは思いますが、このようなケースでは相手方からの要求に対し、どのようなアプローチで課題解決を進めたのか。また、どのようなコミュニケーションをとってきたのか。そして、その結果何を得ることができたのかにふれることが大切です。

企業側から見ると困難に直面しても誠実に業務に取り組み、またコミュニケーションんも取れる人材だと理解されると思います。

自慢はNG

自分の頑張ったことを説明しているうちに陥りがちなのが自慢話になってしまうことです。「私はこれを成し遂げた、だから凄いでしょ!」という文脈にならないように注意することがとても大切です。あくまで客観的に事実とそれに対する対処を具体的に並べ、そこから得られた知見や精神を説明することが大切です。

得意なことや頑張ったことほどくどくなりがちですので、その点には十分に注意しましょう。

まとめ

今回はエントリーシートや面接でよく質問される「学生時代に一番頑張ったことは?」に焦点を絞って説明してきました。よく聞かれる質問だからこそ、他の人と差が出やすい質問でもあります。一方で十分に対策を取れる質問でもありますので、しっかり準備して自己アピールに繋げましょう

関連記事


こちらからシェアできます!