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新卒採用の際にほぼ必ず提出するエントリーシート。
エントリーシートの書類選考を突破しなければ面接に臨むことはできません。
今回はエントリーシートの書き方について、生々しい事例を交えながら解説します。

新卒採用時に提出するエントリーシートの書き方!

私は10年以上、人事担当の仕事を行ってきました。
特に新卒採用を担当しておりましたので、就活におけるポイントを人事担当者目線でお伝えします。

会社説明会などで一番学生さんから寄せられる質問は「エントリーシートの書き方」についてです。

必ずと言っていいほど聞かれますので、それだけ学生の皆さんはエントリーシートの作成に苦労されていることと思われます。

今回は2つのテーマについて書いていきます。

みんな書いている内容が一緒

採用担当として応募のあったエントリーシートを読んでいて毎回驚かされます。

「みんな書いている内容が一緒」

設問に対して、驚くほど回答内容が似通っているのです。なぜ学生さん一人ひとり違った人間であるはずなのに、ここまで回答が似通ってくるのか。
それにはどうやら今の時代ならではの理由があるようです。

 

学生のみなさんはどうしても内定を取りたいという思いが強くなります。なんとかして第一関門であるエントリーシートを突破しなければ、面接にさえ参加することができない。何としてでもエントリーシートの「正解」を知りたい。そこでどうするか?

学生のみなさんは「ネットで検索する」のです。

ここまでネットが普及してる社会であれば、わからないことはネットで検索するのが当たり前です。検索すると様々な「模範解答」が簡単に手に入ります。

「こんな内容で書けば間違いない!」といった情報はたくさん存在します。学生のみなさんはその模範解答を参考にして、最善と思われる回答をエントリーシートに記入するわけです。

当然ですが、回答内容は似通ってきます。

結果として、我々人事担当者のもとには同じ内容のエントリーシートばかりが届くわけです。

ただでさえみんな同じようなリクルートスーツに身を包んでいるうえに、回答内容まで一緒となると、人事担当者は学生のどこを見て合否の判断をすれば良いのでしょうか。

結果として合否判断には「△」がつきます。
新卒採用現場での「△」評価はほぼ不合格を意味します。

エントリーシートにおいて合格するためには、まわりのライバルたちと同じ回答をしていてはだめです。
必ずあなた自身の個性を表現するようにしましょう。

回答はネット上にはありません。あなたにとって最適な回答は、あなたの中にしかありません。ネット上で答え探しをする前に、まずは自分自身と向き合ってください。

 

自分の過去の経験や現状の生活を振り返った時、そこにあなたなりの答えがあるはずです。

安易な答え探しはやめましょう。あなたの個性を失うだけです。回答は絶対に一つではありません。

エントリーシートを読んだ人事担当者に「この人と一緒に働きたい」と思わせるような、他の人にはないあなたの個性をしっかりとPRしましょう。

まったく心が揺さぶられない答え

エントリーシートの答えをネットで探すことをやめたとしても、今度はまた新たな壁にぶつかるかもしれません。
我々人事担当者がエントリーシートを読んでいると、様々な「まったく心が揺さぶられない答え」に出会います。

ここではあえて、実際に私が出会った回答をご紹介します。

【回答例その1】
「私は営業職で自分のコミュニケーション力を発揮したいと思い、御社での営業の仕事をしたいと思い志望しました。」

 

営業の仕事がしたければ他の会社でもできますよ?と言いたくなります。
なぜその会社で営業の仕事をしたいのか、明確でない回答が多すぎます。その会社そのものに対する思いがまったく伝わってきません。

 

特に志望動機にその志望する会社が登場しない回答もあるほどです。これではどのエントリーシートでも使いまわしができる「コピペ」のエントリーシートであるように感じてしまいます。

また、会社のことをしっかり調べていないのではないか、と思わせるような回答でもあります。

もっとその会社の事業内容等に触れ、「なぜその会社でその仕事がしたいのか」を明確に回答しましょう。
【回答例その2】
「私の地元はここ○○県です。私は自分が育った地元を活性化させたいと思い、地元〇〇県で有力な企業である御社を志望します。」

地元を活性化させたいのであれば県庁に就職してはいかがですか?と言いたくなります。
これも上記「その1」と同じなのですが、なぜその会社で働きたいのかという部分がまったく見えません。加えて、自分が就きたい職種にも言及していません。

一見正義感や使命感のある良い回答のようにも思えますが、人事担当者はまったく揺さぶられません。当然ですがこれだけの回答では、この人を採用したいとはなりません。
【回答例その3】
「私は事務系の仕事を志望しています。」

こういった回答が非常に多くて驚かされています。事務系の仕事って一体どのような仕事を考えていますか?と尋ねたくなります。

パソコンを使った仕事を一括りに「事務系の仕事」と表現しているのでしょうか。私にはわかりません。

営業や商品開発、経営企画のような一見アグレッシブに見えるような仕事はしたくありませんという意思表示にさえ感じてしまいます。

もちろん「事務職」という職種もあり、会社の基幹を支えてくれている業務はたくさんあります。そういった人たちがいなければ会社は成り立ちません。

しかし、彼らはただ机に座ってパソコンのキーボードを叩いているわけではありません。経理や生産管理や販売促進企画など、それぞれ担当している業務が異なり、それぞれの明確な目標のために仕事をしているわけです。

何となく「事務系の仕事」という表現をしているのであれば、それは大きな間違いであり、安易な表現は避けるべきです。
もっと仕事や会社に対して前向きな回答を心がけるようにしましょう。

表現の仕方で、エントリーシートの見え方は大きく変わってきます。

今回は少し極端な回答例を3つご紹介しましたが、こういった回答が多いのも事実です。しっかりとあなた自身の思いが伝わるような表現を心がけてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
エントリーシートを作成する際のポイントを少しでもご理解いただけたでしょうか。今回は人事担当者目線でかなり生々しく書かせていただきました。
しかし、これが採用現場のリアルです。

今回はあえて正解例を書いていません。それは正解はあなたの中にしかないからです。

あなたの個性を上手く表現することができれば、きっとそれは合格のエントリーシートに近づきます。

これをお読みいただいたみなさんの就職活動での成功をお祈りしています。がんばってください。

 

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