人事担当として、面接を数多くしてくると、いろいろな応募者の方と接するうちに、答えだけではなく、答え以外のところに人間性や将来性、人となりなどを見つけようとしています。今回は、面接官の印象に残すポイントをご紹介していきます。
人事担当者に好印象を与える方法
人事担当者は、日々いろいろな応募者の方と接しています。多くの新卒の応募者の方は、真面目できちんとマニュアルや攻略本を読んできているので、教科書通りの答えを準備されてきています。
そして第2新卒の方は、面接にも慣れているので、そつなく答えることが出来る方が多いです。こういった方は、人事担当者の本音をいうと、あまり面白みがなく、不合格と烙印を押すことはありませんが、印象に残りません。
10人応募者があり、9人通るのではれば、失敗が無いことが大切なのですが、10人の応募者のなかで1人に残るには、失敗がない=無難に終える、それだけに終わってしまい、決して最後の一人には残れないのです。次のようなことを見ています。
将来性があるか
例えば新卒であれば、既卒の方や社会人経験がある方に比べれば、経験は未知数です。そして、即戦力になるかという点では、後者の方々より、見劣りしてしまうわけです。
ですが、それでも新卒の方を取りたい理由としては、
将来性がある
と信じるからです。
では、どのような人が将来性のある人なのかというと、困った時や困難な時に粘り強い対応ができたり、それに打ち勝つ力がある人です。
これは、答えに一本筋が通っている人や、自分の信念がある人、根性が感じられる人といったところです。また、簡単に見分けられるのが、目に力があり、生命力や活力が感じられる人と言ってもいいかもしれません。
ポジティブシンキングができるか
これは本当に重要なことです。
これから社会人になれば、楽しいことばかりではありません。先方から断られたり、上司に叱責されたり、企画が通らなかったりと、むしろ楽しいことより辛いことのほうが多いかもしれません。そんな困難でも、それをどのようにポジティブに考えていくことができるの、それが重要なキーワードなります。
ではまた、ポジティブシンキングができるってどんな風に表現すればいい?と疑問に思われるかもしれません。実はこれも、答えからすぐに察知することができます。
ネガティブなことでさえも、良く解釈できてしまうような答えを持ち合わせているのはまさにポジティブシンキングの証です。そしてポジティブシンキングの人の一つの特徴としては、自分に自信があるので、常に目線を外しません。
まっすぐに人の目を見られることは、自分に自信がある証拠なのです。どんな場所でも物怖じすることがなく、胸を張って答えることが出来る人を見ると、この人は常にポジティブシンキングに物事をとらえることが出来る人だと感じることができます。
柔軟な対応ができるか
意外と大切なのがこのポイントです。
柔軟でない人は、物事へのこだわりが強く、臨機応変な対応ができません。
急な予定変更や困りごとに適切な行動がとれず、必要以上にアタフタしたり、パニックに陥ることもあります。あるいは、自分の考えに固執して、人と対立を起こしたり、頑固すぎて人の意見を全くいけ入れないなど、問題行動をとることもあります。
ですので、良いころ合いで少しいい加減なところがあったり、ゆるい部分が少しはある人のほうが、むしろよいことが多いです。あまりにも杓子定規なやり方しかできない人は、失敗した時に他のやり方が対応したり、考えを変えることをしません。
いつまでも古いやり方や、誤った方法から頭が離れず、結局時間を無駄にすごしてしまいます。
では、これもまた、どうやって判断されるのかと思われると思います。柔軟な考えが出来るか否かは、質問をよく理解して、どんな質問にもそれなりの返しができるということで判断できます。マニュアル人間で、ハウツー本だけを読んできて、予想外の質問に慌てて、頭が真っ白になる方は、残念ながら柔軟性に欠けると判断されてしまいます。
落ち着いているか
これもとっても大切なんです。落ち着いているということは、精神的にリラックスしていて、気持ちのうえでも緊張がないということです。つまり精神が安定していて、不安が少ない方です。
特に最近は、精神的に不安定な方が多いのでこういった精神的な安定感があるかどうかというのが、会社に入社後のメンタルヘルスなども推し量ることができるのです。
このようなことをポイントに普段面接に臨んでいただければ、面接官の印象に残っていくと思います。