新卒者にしてみると、初めての就職活動、第2卒としても、それほど転職というものに関して、経験が少ない(一生経験ない人もいますが)ため、どの会社をどう選べばよいのか混乱していることと思います。
いざ、就職が決まり、勤め始めたは良いけど、実はブラック企業だった。
こんな状態を避けるためにも、事前に見分ける力が必要です。
目次
ブラック企業の定義
まずは、ブラック企業の定義なのですが、これに関して答えはありません。
働いても給料未払いとかいう、極端な形であれば、ズバリ「ブラック」と言えますが、あいまいなケースもあります。
特に、パワハラ、セクハラに関しては、その方の感じ方次第になってしまいますので、世間で「あそこはブラックだ」と言われていても、実は他人から見れば「普通でしょ」と思われることも多々あります。
ネットで検索して、ブラック企業かどうかを調べる人もいらっしゃると思いますが、すべての言われていることを鵜呑みにしてはいけません。
特に、負の評判ほど上位に表示されてしまいますので、ネットの情報だけでその企業を判断するのは軽率すぎる行動となります。
その企業のサイトや求人の情報からブラック企業かどうかを見極める
ネットの情報だけで判断するなと言いましたが、「いいな」と思える企業を見つけた場合、ネットで検索してみるのは当然の行動です。
「ブラック企業だ」と判断するのが軽率なだけで、企業情報を得るためには、有効な手段となります。
サイトで調べた情報(その会社の良い部分の事実)が、面接などの場で出てくると、人事担当者は、「コイツ、良く調べて来てるな」と考えますので、採用に関してプラスの要因となります。
ネット上の情報は嘘や、その企業を退職した人が書く悪口もあったりしますので、よく見極めて、情報を整理しましょう。
ブラック企業を示唆するデッドワード
現在、仕事を探している人(求職者)よりも、人を採用したい企業(求人)のほうが多いという、求職者にとってはありがたい状況が発生しています。
ただ、この数字にはカラクリがあり、求職者は職安に登録している人の数になります。ということは、隠れ求職者と言える人も多くいることが事実です。
現在勤めつつ、転職を狙っている人、派遣や契約からランクアップして、正規社員を狙っている人。
こんな人たちをも含めてしまうと、下手をすると数字が逆転する可能性もあります。
それに、人気のない職種の求人は長い間残ることになりますが、人気の求人はあっという間に決まってしまいます。残るのは大抵、飲食や介護といった類のものです。
そういった実情を無視して、単純に、求職者の登録人数で求人を割り返したのが求人倍率となりますので、就職には厳しいものが待っていると考えてください。
こういった状況ですので、求人が集まりにくい職種や、人事担当者はあの手この手を使って、求職者を囲ってきます。
これを判別するために、効果的な方法があります。
職安のページや、正式な企業サイトでの募集の場合、フランクな表現で募集がかけられないのですが、タウンワークなどの場合、言葉の言い回しが緩いです。
そして、その緩さこそがブラック企業を見抜くカギとなってくれます。
緩さゆえに出てくる言葉。私はデッドワードと命名していますが、この文言が入った求人は要注意と思います。
人事担当者が必死になるあまり、苦肉の策でひねり出した言葉なのでしょう。全てが全てブラック企業というわけではありませんが、参考にしてみてください。特に新卒者の場合は、これらの文言に引っ掛かりやすいため注意が必要です。
以下に少し例を挙げてみます。
アットホームな職場です
職場環境にアットホームはありません。上司と部下の壁がなくなり、組織として成り立たなくなります。ということは、身分関係なく、無茶な仕事を押し付けられるということです。
加えて、この言葉を使う企業で、人間関係の良い企業はあまり見かけたことがありません。(いい意味でのアットホームとして、みんなで助け合い、仲が良いという意味なのであれば、退職者が出るはずもなく、求人も出ません)
働きやすい職場です
働きやすい条件とは何でしょう?有給休暇が取りやすい?人間関係が良好?仕事が楽?
そんな良い職場であれば、誰も辞めません。
誰でもできる簡単な仕事です
新卒や第2卒なのであれば、将来も見据え、自分の特技は何なのか、どのような技術でその企業で活躍するかをじっくり考えましょう。
それに、この文言があるにも関わらず、賃金が他の同等な企業よりも高い場合は、何かしらか裏があると思いましょう。
これらは、企業のサイトでの求人に載ることは少ないかもしれません。
情報誌で、よく見かける文言と思います。
これらの言葉を使用した企業を覚えておき、しばらく求人誌を数か月間見てください。
おそらく、数か月たっても求人はそのままになっていると思います。
特に、周りの友達などが就職を決め始め、求職活動に焦りが出てくると、これらの甘い言葉の誘惑に負けそうになりますが、よく企業情報を調べてから決めてください。
給与体系にもブラック企業のホンネがにじみ出る
そして、給与条件の中でも注目しなくてはいけないものがあります。
それは、残業の項目です。
何も残業のない企業を選べというのではありません。
今のご時世、残業なしの正規社員はありえないと思っても良いかもしれません。
多かれ少なかれ、残業があるのは間違いありません。
ただ、この残業代が、固定となっている企業は、どうだろう?と考えさせられることがあります。
働き方改革などで、残業が圧縮されている中で、「(もちろん)残業ありますよ。というより、残業しないとその給与くれません」という考えのわけです。
固定残業代以上働いたら差額払いますと記載されていると思いますが、なぜ出来高(やった分だけ)で払えないのでしょうか。
残業の圧縮ができれば、企業側としても人件費の削減となりよい方向に向くはずです。
そこを敢えて固定残業として支払うということは、「働く=残業しろ」と言っているようなものです。
残業推進企業では、カラ残業が横行しているかもしれません。
この給与形態には注意が必要です。