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私は某上場企業で人事担当の仕事を10年行ってきました。
その中でも特に新卒採用業務をメインとして取り組んできましたので、今回は「面接で見ているポイント」について包み隠さずお話ししたいと思います。

面接で見ているポイント

今回は大きく分けて下記3つについてお話します。

  1. 見分けがつかない学生さん
  2. やっぱり志望動機は大事
  3. 本音ベースで話すということ

見分けがつかない学生さん

応募者の方には、ぜひ人事担当者の立場になってみてほしいと思います。特に「人事担当者の目には何が映っているのか」ということ。

人事担当者の目には「黒いスーツで同じ髪型の集団」が映っています。みんな黒系のリクルートスーツに身を包み、同じような髪型をして、同じようなかばんを持ってるんです。

しかも1シーズンに出会う学生数は数千人!

そうです。採用担当者から見ると、学生さんは「見分けがつかない」のです。正確には、見分けがつきにくい。
これは就職活動でのマナーがありますので、ただ「白いスーツで目立てばよい!」という話ではありません。

問題は、同じような恰好をした学生のみなさんが「面接で同じようなことを言う」ということなんです。

ただでさえ同じような格好をしているのに、言っていることまで同じでは、人事担当者はどこで合否の判断をすればよいのでしょうか?実は人事担当者はこういった悩みがあるんです。これが本音です。

そもそも採用面接の場は「私はこういう人間です。御社でこういった場面で活躍できます。」といったように、自分の個性を語る場だと考えています。

同じ格好をするのは慣習上仕方がないことだとしたら、面接で語る内容にはしっかりとしたあなたならではの個性を込める必要があります。

しかしながら自分にしかない個性を語ることができる学生さんが減ってきています。なぜならネットで検索したらそこに面接の「答えのようなもの」がたくさん転がっているから。

学生のみなさんは絶対に面接に合格したいという思いで、「面接対策」と称してネットサーフィンします。

そこにはもっともらしい「答えのようなもの」がある。それをそのまま面接で語る。というような具合ですね。

みんながネット上に答えを探しに行ってしまうのですが、一度立ち止まって冷静になってください。あなたの答えは、あなたの個性は、自分の中にあることをお忘れなく。

自分と向き合ってみれば、自ずと自分の個性は見つかるはずです。隣の人と同じリクルートスーツに身を包んでいたとしても、あなたは自信をもって自分の個性を語ってください。

それが自分なりの「答え」です。

見分けがつく学生さんになっていただきたいと思います。

やっぱり志望動機は大事

私は面接の際、最初に志望動機を聞くようにしています。

志望動機が大事なのは当たり前ですが、本当に本当に大事なんです。ですが、この大事さに気づいていない学生さんが多すぎるように感じています。

◆よくある志望動機その1「事務系の仕事に就きたい」

事務系に限らず、○○系の仕事がしたいというやつです。

志望動機がこれだけだった場合少しガクッとなります。

就職活動をする上で職種で絞ることも重要かと思いますが、これでは「なんでうちの会社を選んだの?」という話になりますよね。これに気づけない学生が大勢いて驚きます。

職種に固執しすぎて、会社への愛が感じられないなぁと思ってしまいますね。

よくある志望動機その2「地元に貢献したい!」

私が生まれ育った●●県に貢献したい!盛り上げたい!というやつですね。

こういう方には「それでは県庁や市役所に就職してください」と言いたくなります。実際には言いませんが。

これも先ほどの志望動機と同じで、「なんでこの会社を志望するのか」がわかりません。数ある会社の中からなぜこの会社を選んで志望しているのか。

当たり前のことなのですが、考えすぎると本来の動機が見えなくなってしまうのかもしれません。志望動機とは「なぜこの会社を志望しているのか」を率直に答えることにほかならないと思います。

本音ベースで話すということ

私たち面接官は、応募者の方とできる限り本音ベースで話したいと考えています。お互い隠し事をしながら話すのは、何か駆け引きをしているようで気持ちの良いものではありません。

最近では圧迫面接ではなく、できる限りフランクな雰囲気で本音を語れるような面接を心がけます。ただ、最近ではこの「本音ベースで」という感覚が変わってきているように感じています。

例えば、「弊社の志望度合いはどれくらいですか?」という質問に対する答え。
平気で「第二志望です」と答える方がたくさんいます。

ここまで本音を打ち明けられてしまうと正直驚きを隠せません。本音なのは良いことなのですが、企業側が「第二志望です」と言われて良い気持ちになるでしょうか。

私はこの回答には賛成できません。

この回答によって不合格にされても仕方がないと思うからです。他に「第一志望です!」と答える応募者がいたら、そういう前向きな方を採用したくなるのは当たり前だと思います。

 

嘘をつくことはよくないことで、本音で話すのは良いこと。

ですが、やはりある一定のマナーはあるはずです。

 

その面接で合格した後に志望度合いが変わることだって十分にあるはずです。本当の意味での適切な「本音ベースで話す」ってどういうことだろう、と一度考えてみてください。

 

以上、私が新卒採用活動での面接で見ている3つのポイントをお話させていただきました。

まとめ

以上、少し生々しいエピソードを交えてしまいましたが、これが私の面接官としての本音トークです。

こういった視点で、私は新卒採用活動において学生のみなさんと接しています。

すべての面接官がこのように考えているわけではないと思いますが、少しでも参考になればうれしいです。

 

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