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企業が面接で見ているのは応募者の能力と志向になります。
最終面接で不合格になってしまうタイプは特にこの「志向」部分でのミスマッチが原因になりがちです。
企業の求める人材像を把握して面接時のエピソードに落とし込むことで選考突破率が飛躍的にアップします。
求人メディア運営者として、新卒採用の人事担当としての立場から選考突破の秘訣をお伝えします。

選考で人事担当が見ているポイントはたった2つ

人事担当が選考で見ているポイントは大きく下記の2つです。

  • 応募者の能力が自社の基準にマッチしているか
  • 応募者の志向が自社の基準にマッチしているか

能力がマッチしているかについては、面接時の応対からコミュニケーション能力や論理的思考を判断しています。
志向がマッチしているかについては、面接時に話すテーマや面接企業でどのような仕事がしたいかなどから判断していきます。

ポイントだけ聞くと当たり前かと思われるかもしれませんが、実は選考の一次選考から最終選考までのフェイズによってこれらのポイントが重視される割合が変化していきます。

選考のフェイズによって変化する見られるポイント

一次面接から最終面接まで平均3から4回の選考があり、メガバンクなど多い企業だと10回を超える場合もあります。10回も面接をして何を見ているのか。面接ごとにどういった応対をすれば正解なのか。など不安になる学生の方も多いかもしれません。

実は選考では一般的に下記のような比重で上記のポイントが変化していきます。

  • 一次面接などの初期の選考:能力を主に判断
  • 最終面接など後半の選考:志向を主に判断

大手企業では一次面接など初期の選考では若手社員が面接官を務める場合があるのですが、こういった場合は予め人事担当からどのような点について見てくださいというマニュアルが渡されているケースが多くあります。
社歴が短い若手社員でも選考の結果を判断できるように使われるのですが、ここで使われる判断軸の多くが応募者が自社の仕事に対して十分な能力を持っているかという部分になります。

筆記試験やグループディスカッションが一次選考や二次選考で多いのは基礎的な能力を効率的に把握するためです。

一方で最終面接など後半の選考では役員や社長などが担当することが多くありますが、自社の将来像を常に考えている経営者だからこそ、応募者の志向が自社とマッチしているかを判断できるという一面もあります。

そして、最終面接やその一歩手前まで順調に進めるものの最後の内定がもらえない学生に多い理由が、その企業と志向がマッチしていないことにあります。
いくらずば抜けた能力を持っていて、素晴らしいトークを面接で披露できたとしても、自社にはマッチしないなと思われれば不合格になってしまいます。

冒頭でも書きましたがいくら素晴らしい海外経験を持っていても地元に密着した地銀などの企業にはPRにはなりませんし、ベンチャー企業の面接で定年までコツコツと働いていきたいですといっても全く刺さらないという結果に終わってしまいます。

もちろん、自分の志向や経験を選考のために大幅に変えたり嘘のエピソードを面接で話しても底が浅くうまくいかない場合が多いでしょう。

そうではなくて、自分が入りたい企業がどのような理念を持っているのか、どんな人材を欲しがっているのかを分析した上で、選考でPRすべきエピソードを選択していけばいいのです。

どうすれば企業の求める人材像を把握できるのか

ここまで読んできて、じゃあ結局どうすればいいのかと思われた方もいるかもしれません。ここからは実戦で役に立つHow toをお伝えしていきます。

まず、企業が求める人材像を把握する方法ですがいくつかあります。

  • 採用HP、パンフレットなどの「求める人材像」のコーナーをみる
  • 説明会などで直接聞いてみる

などは簡単に思い浮かぶかもしれませんが、実はこれだけでは十分ではありません。

特におすすめなのが「創業社長の著書」「社長や役員クラスのインタビュー」を読んでみることです。

もし該当する資料がない場合にはOB・OG訪問などで「創業の経緯」「企業文化」について実際の社員の方に質問してみてください。
その企業が何を大事にしていて、どういった行動指針を持っているかを把握することが求める人材像を正確に把握するために必要で、上記はそのとっておきの材料になります。

創業社長の著書がある場合はその企業に入りたいのなら、必ず読んでおくべきです。
書籍代や読む時間などを考えると全ての企業で実施するのは難しいかもしれませんが志望度が高い企業については必ず読破するようにしてください。

有名企業であればほぼ創業者ないし社長の著書があるはずです。

そこには創業の思いや何を大事にして会社を成長させてきたか、成長に当たって大切にしてきた人材育成、採用のポイントなどが書かれている場合が多くあります。

これこそまさに、面接突破のためのマニュアルといっても過言ではありません。

求める人材像に合致したエピソードを作るには

求める人材像が把握できたら後は面接でアピールするエピソードを仕上げていくだけです。

特に入れ込みたいポイントは、「企業選択の軸」「仕事の進め方」です。

面接時には2つくらいの質問はあるはずなので、一つのエピソードに2つを入れ込む必要はないですが、それぞれ一つずつは上記ポイントが入ったエピソードを作っておきましょう。

企業選択の軸

企業選択の軸については、企業の価値観とマッチするか、キャリア形成とマッチするかを意識して作っていきましょう。

ここで役に立つのが、創業者の著書や実際の社員からの話です。創業の経緯や企業文化への共感を自分のエピソードと絡めて作りましょう。
こちらは、主に「企業選択の軸」「企業への志望理由」を聞かれる時のエピソードとして用意しておきましょう。

仕事の進め方

仕事の進め方については、その企業が大切にしている行動指針、企業文化とマッチするかを意識して作っていきましょう。ある程度歴史がある企業などでは、仕事の進め方に行動指針や企業文化を持っているケースがあります。

 

例えば、三井商人の「三方良し」やサントリーの「やってみなはれ」は有名ですが、仕事をする上での行動指針を持っている企業は少なくありません。
三井やサントリーほど有名でなくても、「挑戦」「諦めない」「公明正大」など何かしらの大切にしている価値観はあるはずなので、OB・OG訪問の時にはぜひ聞いてみてください。

こちらは、主に「学生時代に一番頑張ったこと」いわゆる「ガクチカ」のエピソードとして用意しておきましょう。

余談ですが、「ガクチカ」については複数のエピソードを作成して企業ごとに使い分けるという方法もありますので、選考を受ける企業によって最適なエピソードを選択するようにしましょう。

 

まとめ

選考フェイズによって面接官がみているポイントが違うという点は、選考フェイズごとにアピールすべきポイントが異なってくるということを示します。

選考初期の段階でその企業への志望度ばかりアピールしても面接官は判断に困りますし、逆に選考後半の最終面接で自分の能力のすごさばかりアピールしても自社への興味を計りかねるといった結果になります。

順調に選考は進んでも最後の内定が取れずに苦しむ学生の多くは企業側の視点が足りていないケースが多くあります。

人事担当者の視点、経営者の視点に立って企業が求める人材像を把握することで選考突破の確率は飛躍的に向上すると思います。

 

 

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