「就職」することで、今後長い期間、企業内であなたと既存の社員たちがともに過ごし、ともに仕事をする事となります。ミスマッチがあるとお互いに不利益となりますので、人事担当は面接にて間違いのない適した人材を探します。その判断材料はいくつかありますが、特にポイントとなる点を解説していきます。人事担当は面接の少ない時間で、次のようなことをチェックしています。
マナーはできているか
どんな仕事に配属されようとも、社会人として働いていく上ではマナーは必要不可欠なものであり基本です。人事担当は面接でまずここをチェックしてきます。基本ができていない方の場合、どんなに経歴やスキルが優秀でもマナーに問題があると落とされることがあります。
とはいっても、新卒や第二新卒の方の場合であれば、「ビジネスマナー」として厳しく見るわけではありません。ビジネスマナーというより普段人と接する際の基本的なマナーを見ます。
例えば、
- 挨拶や礼はちゃんとできるか
- 敬語や丁寧語を正しく使って会話できるか
- 受け答え、言葉のキャッチボールが正しくできるか、コミュニケーションがとれるか
- 履歴書やESを丁寧に書いているか、正しい日本語が使えるか
こういった基本的な部分を確認します。
第一印象は良いか
人の印象は「第一印象」が大事です。第一印象で与えたイメージはその後も色濃く残ります。
社会人として働く上で、第一印象は仕事の行方を左右することにもなりますので、人事担当側も面接で第一印象には注意を払っています。特に営業や接客業のような職種採用であれば尚更です。
さて第一印象といっても、見た目の良さを競ったり、個性的なインパクトを競うわけではありません。(一部の業種ではそういったものを重視することもありますが)。それよりも、相手に不快な印象を与えないことがポイントです。
たとえば、
- 髪型や服装は整っているか、清潔感はあるか
- 髭は伸びていないか、女性であれば程よいメイクができているか
- 相手の目をみて、表情も付けながら会話ができるか
- 声のトーンや口調は、不快感を与えないか
基本的なことですが、こういったところを重点的に見ています。あなたがもし営業マンから営業を受けるとして、どういった相手であれば好印象を持ちますか。そのように考えていくと、面接で第一印象をよくする手掛かりが見つかってくるはずです。
誠実さや素直さはあるか
新卒や第二新卒の方の場合は、まだ真っ新な人材ですので、誠実さや素直さが重視されます。ここで勘違いしてはならないのが、没個性、イエスマンになれというのではありません。新卒であっても個性や独創性、自分ならではの意志やポリシーがあってなんら問題ありません。
ただ注意したいのは傲慢になってしまうこと。新卒、第二新卒ですとまだ社会経験も浅く年齢も若いため、狭い価値観で「自分は何でもできる」、「自分の培ってきた考えは正しい」と少々傲慢な態度に出てしまう方も多いかと思います。これは滑稽に映り、嫌気されることがあります。
志望動機の筋は通っているか
新卒や第二新卒の場合、経験自体が乏しいですので、面接では「志望動機」が重視されます。なぜその仕事をしたいのか、なぜその企業で働きたいのかの部分です。
志望動機は、筋が通りっているか、言い方を変えれば論理的思考で語られているかが重視されます。たとえば営業職を志望する方で「人と関わるのが好きなので営業職を志望しました」と述べる方がいますが、これでは説得力がありません。他にも人と関わる仕事は沢山ありますので。総合職を志望する方が「業界最大手の御社で働きたいと・・」と述べる方がいますが、これも説得力がありません。誰でも最大手の会社で働きたいものですので。
差別化
最後に、面接には多数の志望者がいます。ライバルたちと競う上で「差別化」がポイントです。たとえばマナーも完璧、志望動機も完璧なAとB、2人の志望者がいたとします。どちらかを選ばなければならない場合、その差を探します。「Aは〇〇の資格を持っているので、Aにしてみよう」という事もありますし、「Bは学生時代に〇〇の経験があるのでBにしてみよう」という事もあります。
また、いくら差別化するといっても、変に奇抜な行動をとったり、押しつけがましいやり方になると、逆に不利になってしまうこともあります。その点は覚えておいてください。