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一部上場企業の面接官を担当した私が見てきた、面接で評価を落としてしまう就活生の特徴を解説します。
意外と面接官は皆さんをよく聞きよく見ています。なぜなら結構退屈な仕事だからです。
もしかしたらあなたも良かれと思ってやっていることがあるかも?

人手不足ながら面接顔パスとまではいかない現状

人手不足が叫ばれる昨今、有効求人倍率は徐々に改善していると言われます。売り手市場になっているとも言われますが、現場レベルで見るとまだまだ採用のハードルが下がっているとは言えません。
むしろ面接が採用に占めるファクターは年々上がっているとも言えます。

企業はイメージ悪化に繋がるハラスメントや不祥事を恐れ、多少の学歴や能力の優劣よりは人柄を重視するようになっています。

もちろん学歴や能力を持っているに越したことはないのですが、大企業であれば何億円もかけて築き上げた企業イメージに傷をつけられるリスクを大きく問題視しています。

SNSで良いことも悪いことも情報発信が容易になった今だからこそ、信頼できる人材を確保するために大企業はお金をかけ何度も面接を重ねて人を見極め、場合によってはSNSの監視すらしています。
実際の面接でも、就活生は面接官にこまかく見られています。なぜなら面接官というのは予想以上に退屈な仕事で、与えれられる情報といえば皆さんの様子や返答だけだからです。

息苦しく感じるかもしれませんが、なにもそれは悪いことばかりとは言えません。その分面接でアピールできるチャンスが増えるとも捉えられるからです。

今回は人事担当の私が実際に見てきた就活生がやりがちな、せっかく能力があるのに面接で大きくイメージを落としがちなパターンを3つご紹介します。

実際には使えるが…「量産型」

就活生側も、なるべく問題発言をなくすためにしっかりとリサーチした上でエントリーシートを作成し面接に挑むでしょう。

大学側も新卒採用を確保して就職率を上げるために、時間と手間を割いて積極的に面接対策を行っていると耳にします。実際文章はしっかりしていますし、すっとんきょうな回答をする就活生はほとんどいません。(それでも年に1,2人はいますが)

しかし、このテンプレートな応対はこちらとしてはあまり良い印象を持ちません。正しく言えば、良い印象も悪い印象も持たないので、記憶に残りません。

私の勤めていた会社は一部上場企業とはいえそこまで大きくありませんが、地元では有名企業なので私の事業所だけでも年に100人以上の応募はあります。

その100人が似たり寄ったりのテンプレートで対応してきたらどうでしょう。想像しただけで飽き飽きしてしまいますよね。

相手に失礼なくしっかりと課題をこなせる必要な人材だと好意的に捉えることも出来ますが、面接の印象が横並びになったときに選ぶ基準は学歴や資格などのデータ頼りになってしまいます。

これは特に高学歴な大学卒の就活生にありがちなパターンで、ある意味このテンプレートは完成系とも言えると思います。

もし、自分に学歴などで少し劣る点があるのではと思ったとき、少しトリッキーな回答で攻めてみるのもありかもしれません。

もちろん失礼がない範囲に収める必要があるので簡単ではありませんが、きっと人事担当はあなたのことを覚えていて、最終選考でしっかりと評価してもらう引き金にはなるでしょう。

自信が裏目に「自信過剰型」

私の会社は少し専門的な事業を行っているため、二次新卒の採用も積極的でした。

二次新卒はどこかで一度就職している前提なので、企業側としては基本的な教育も終わり、同業種からの流入なら技術的、知識的な部分もある程度持ち合わせているものとして歓迎しています。

しかしこの同業種からの流入でありがちなのが、前職で過剰な自信をつけてきてしまうパターンです。

「こういう問題点を改善したい」「こういう力を持っているので発揮したい」という方がとても多いです。

一見やる気と自信に満ちた回答に思えますが、とても惜しいです。

というのも、企業がほしい人材は自社を変えてくれる人材ではなく、自社の業績を上げてくれる人材だからです。

つまりある程度順応してくれないと困るので、過剰な自信家には黄色信号を灯してしまうのです。

 

面接官が二次新卒の求職者にほしい回答はいたってシンプルで、「前職でどういった実績があるのか」「何を学んで吸収してきたのか」です。
その情報から自社のどういう仕事にあてがえば能力が発揮できるのか、成長してもらえるのかを判断したいのです。

 

 

あまり高い目標やビジョンがあると、前職を早期に退職した経歴から見ても、合わなければまた辞めてしまうのではというリスクも匂わせてしまいます。

二次新卒の場合、必ず「なぜ退職したか」という質問も受けるでしょう。このときも前職のどこが悪かったかよりも、前職の特徴に自分がどう合わなかったかを自分が合わなかったという部分に重きを置いて謙虚に語ることで評価がぐっと上がります。

まだ時代が追いついていない「未来先行型」

最近良く「手書きの履歴書や職務経歴書には意味がない」という話を聞きます。私自身ごもっともだと思っています。印字された文字のほうがはるかに読みやすいですし、履歴書や職務経歴書が綺麗だったから仕事が出来るという因果関係もないからです。

私自身書道経験から文字は綺麗なほうですが、仕事は出来ません。

スマホが普及してきたので、メモもスマホの写真や録音で取れば時短になりますし、仕事で活用すれば効率化に繋がるでしょう。

実際合同説明会などで、スクリーンを写真に撮る学生さんをよく見かけるようになりました。

おそらく数年後にはそれが主流になるでしょうが、残念ながら今のところそれは悪目立ちです。

というのも、まだ経済の中心に居るのはわれわれよりはるかに年上の、フリック入力もままならないおじさんやおじいちゃんだからです。

この世代はまだテクノロジーを便利よりも異質なものとして捕らえがちで、不愉快に思うことも多いです。そして入社した後はそういった人の下に付き、取引していくことになります。

つまりそういった人たちへの理不尽なマナーとして、いくら便利で効率的で無害でも使うことは出来ないのです。こういった技術の活用よりも、自分たちが相手にする人たちへの配慮が出来ていないと烙印を押されてしまうのです。

窮屈ではありますが、ぐっと耐えて全時代的な方法に落ち着いていたほうが賢明です。

まとめ

まとめてみると、面接というのは不条理な戦いだということがよくわかります。

悪目立ちしてはいけないが自分を売り込まなければならないし、便利だと思うものもしがらみのなかで満足に使うことも出来ません。

しかしその中でうまく立ち回れば強いアピールにもなりえます。

幸い人手をほしがっている企業はたくさんあります。多少の失敗は許容されるでしょう。

今回紹介したポイントに注意しながらも、なにかコツを掴んで皆さんの就職活動が成功に繋がることを陰ながら応援しています。

 

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