こちらからシェアできます!

就職のために面接はつきものです。そのための対策としての参考書などがありますが、じつは意外な部分を面接官は見ています。私も職務上人事担当者でもありますので、これまで経験してきた面接の中でお教えできることを紹介したいと思います。

面接では素の部分をチェックしている!

これまで人事担当者として何度も面接に立ち会ってきました。新卒者もいれば中卒者もいました。面接といっても応募した職種・応募した時期などによってその質問内容も変わりますし、面接対象者次第で面接そのものも変わりますのでまさに十人十色。みんなそれぞれ違います。

しかしそんな様々な面接であっても、人事担当である私としては一番見抜きたいと思っていることがあります。

それはこちらの質問にいかに高度な面接テクニックを使って応えられるかでもなく、いかに人事担当者の印象に残る回答をするかでもなく、ただ面接を受けている人の素の部分を引き出せるかということのみです。

こんな言い方をするといかにもその人のあら捜しをしているのではないかとか、人の心の奥底に土足で踏み込むような質問をしているのではないかとすら思われるかもしれませんがそうではありません。もちろん質問はしますが、その時々に見せるリアクションがたまに素の部分を一瞬だけですがにじませているときがあるのです。そこをしっかりとみているのです。ここではその紹介をしたいと思います。

 

一瞬の表情

面接とはとにかく緊張がつきもの。その緊張を打ち消すためにしっかりと面接対策をシミュレーションするのも大事です。しかしそれはあくまでいわば演技をしているわけであり、素の部分を押し殺しているということでもあります。

よく面接で「ご自分の長所・短所を教えてください」と質問します。すると十人十色の答えが返ってきますがそこでもう一つ質問します。
「先ほどおっしゃったご自分の短所をこれまでどのように克服しようとしてこられましたか?」

この質問をすると大概の方が動揺されます。

まさかこういった質問をするとはという表情をされるのですが次が大事です。

たいがいの方が一瞬驚いた表情をしますし、答えに詰まるのですが「正直これまで短所を克服してきてません。しかしこれから意識していきたいと思います」と答える方が多いです。

少々申し訳なさそうに答えます。しかし私としてはこれが正解だと思います。

予想しない質問をされた時ほどその人の素の部分が出やすいですし、自分の短所を簡単に克服できるはずがありません。私だってそうです。

しかし中にはやはり良い印象を残したいと考えるのかあきらかに今とってつけたような回答をする人がいます。しかし答えが大概しどろもどろです。
していないのであれば正直に答え、過ちを認めることこそ大事だと思います。

長時間の面接の中の緊張ゆえの瞬間

面接は約30分以上かかるものですが、本人にしてみればずっと緊張の連続です。初対面の人に自分の過去・将来像などをしっかりと答えねばならないのですから当然です。

しかしある意味人事担当者も緊張します。お互い面接が終えるまでしっかりとした姿勢・表情で時を過ごします。

その緊張の中、普段の自分を抑えきれず素の自分を出す人がいます。

それは手です。

人前ではきちんと姿勢を保って膝の上に手を置いたまま話そうと心掛けている方がほとんどですが、中には自分の話に夢中になりすぎ、いつのまにか手をテーブルの縁にて手をついてしまったまま話を続ける人がいます。

人はしゃべることに集中しすぎると思の他手を動かしてしまうようです。人によっては髪をかきながら話したり、人によってはあごをさすりながら話したりします。

おそらくこれは普段話しているときのご自分の癖なのではないかと思います。普段から無意識にしているがゆえにこういった状況でも、きちんとしなければならないと意識してはいてもふとした瞬間にこういった手の動きをしてしまうようです。

これはある意味素の部分なのですが、正直言って人事担当者などの面接官はこういった姿があまりいい印象には思えません。いくら緊張といえども面接最中です。最後までご自分の意思で普段のご自分を制することができるのか。そういった見方を私はします。

もっといえばこういった手の動きを頻繁にされてしまうと面接する側もそちらに気が持っていかれやすく、何を応えても印象どころかあまり聞いていない状態になりやすいです。少しでも印象を残したいのであれば、やはり普段の自分を制する強い意志を持たねばなりません。ちなみにこういった手の動きを見せるのは新卒の方より既卒の方が多いように見受けられます。

目がものをいう面接

長時間の面接の中、わたしはある一点を見続けます。それは相手の方の目です。

すっと見続けながら質問をします。理由は簡単です。目ほど正直にその人の感情や本音を表すものがありません。

特に自己PRで「自分の長所は○○です」といった回答をされます。

それは正解なのですが、そこで私はもう少し踏み込んだ質問をします。

「先ほどおっしゃった自己PRでのご自分を、この会社に入社されたらどのように生かしてどのように貢献したいと思いますか?」

これを聞きます。こんな質問をしておりながらなんですが、もし相手の立場なら

「働いたこともない会社でどのように貢献できるかなんて今応えられるはずがない。働いてみないとわからないことだらけだ」と考える人が多いと思います。
ですからほとんどの方が「正直今の時点では詳しくは答えられませんがとにかく一生懸命頑張りたいと思います。」と答えます。その時私はその方の目を見ているのですがこういう答えをされる方は大概私の視線から目をそらしません。

しかし中には無理に答えようとしますが、私の視線から目をそらします。ようはわからない自分を隠していかにもわかっていますというかのような答えをしている偽りの自分を私の視線で見られているかのような気持ちなのでしょうか。不思議と目をそらします。

やはり目は口程に物を言うということなのかもしれません。わからないものはわからないものと答えればいいのです。
まとめ

以上これまで面接を担当してきた私なりの見解をご紹介させていただきました。

なんだかんだ言っても面接は緊張こそしますが、何よりも嘘偽りのない等身大のご自分で答えるのが一番いいと思います。無理に大きく見せようとしてもどこかで無理が来ます。むしろ素の部分を見せながらもそれでも一生懸命応えよとする姿の方が印象深いですし、その人のまじめさを感じ取れます。

もしご参考にしていただければ幸いです。

関連記事


こちらからシェアできます!