エントリーシートや履歴書で重要になってくるのは文章力です。言葉と違って文章で気持ちを伝えるのは意外と難しく、恐らくあなたの伝えたいことの全ては人事担当には伝わりません。
「会って話しが聞きたい」と思わせることが重要です。書類選考で気持ちを伝える文章の書き方をお伝えします。
言葉を選んで気持ちを伝える
企業へ送る選考書類をラブレターに例える人がいます。
自分の気持ちを伝える手紙という意味では確かにその表現は合っています。しかしラブレターと違い、選考書類では気持ちをストレートに伝えるにも言葉を選ばなければなりません。
ラブレターなら「好き」と書いておけば、あとは理由はそんなに細かく入れない方が気持ちは伝わります。
ところが企業への選考書類は「入社したい」と書いてもらっても、嬉しいですが理由をしっかりしてくれないと人事担当としては不安になってしまいます。同じ気持ちを伝える手紙でも選考であるからには感情だけに訴える手段は通用せず、言葉は選ばなければなりません。
この言葉の選択は普段から文章を読み慣れていないとなかなか出てきません。
書類選考を突破するコツのような例文集から取ってきたものをよくみかけますが、それだけでは上手くても気持ちは伝わってきません。オリジナルの文章で自分の熱い気持ちを伝えながら、例文から適切な言葉を借りてくるのが良い書き方です。
人事担当は文章力も見ている
書類選考は学歴など見て就職志望者を篩をかけているだけではありません。
人事担当は文章力も重要視しています。
特に新卒の方ですと申し訳ありませんが非常に稚拙な文章を書かれる方も多くいます。
仕事において文章力は重要です。
完ぺきな文書は求めていませんが、最低限でも次の通りのことは押さえておいて欲しいです。支離滅裂の文章を読んで意味を読みとろうとするほど人事担当には時間の余裕はありません。
- 「てにをは」が合っているか
- 主語がはっきりしているか
- 一つの文が長くなり過ぎていないか
- 漢字が合っているか
誤字脱字はみなさん気を付けていますが、読んでいるとさっぱり意味のわからない文章に出会うことがあります。多いパターンが例に挙げたように主語がなかったり接続がおかしくて何の話題かわからなかったり、一文が長すぎて途中で主語が切り替わるものです。
全然違う漢字が充てられていることもあります。読んでいてそんな部分が2箇所も見つけるともうその書類は見切りをつけてしまうのでご注意ください。
良い履歴書&書類を書くコツ
書類の書き方はある程度は技術ですのでコツを掴めば誰でも良い文章を書くことはできます。
例えば志望動機を書くのであれば最初にどこに惹かれて志望したかを書いて、その後にエピソードを入れていくのが効果的です。
エピソードを先にして流れの中から志望するようになったことを入れてもあまり目立たなくなってしまいます。
ストーリーができているのは良い点ですが、気持ちを伝えることを優先するならあまり得策ではありません。
一文はなるべく短く切り上げるようにすると文章にリズムが生まれます。急に書こうと思っても難しいので予めどこかに書きたいことをメモしておくと良いでしょう。
慣れが肝心ですので自信が無い人は何度か練習で書いてみて誰かに見てもらうことをおすすめします。
志望動機の例文(サンプル例)
先ほど挙げたポイントを踏まえて志望動機の例文を書いてみました。新卒で不動産会社を志望する設定とします。
私は貴社を志望するのは、人の幸せを作るという理念に共感したからです。
生活に必要とされる「衣、食、住」の中でも住まいは生活の基盤になるもので大きな役割を果たしていると私は考えます。
私が幼いころの育った家は子供心にも広いとは言えない家で、築年数も古いものでした。そんな家に帰ってくる父は、毎日忙しいにも関わらず私と幼い弟の面倒も見てくれます。
自分の時間も取れず、狭い寝室で身を寄せ合って小さくなって眠る父は疲れて果てていたように見えました。
しかしその後、広い家に引っ越すと父は変わりました。
私たちに優しいのは同じでしたが、以前よりも活力があり口数も増えました。
当時の私は弟と「家が広くなって嬉しいのかな」と話していた記憶があります。
まさにこの時の弟との会話が私の原点であり、父のような人を増やしたいという想いから不動産業を志望するようになりました。
先日、貴社の会社説明会に参加させていただき社員のみなさんが生き生きと働く姿に心を打たれました。貴社であれば家を通じて人を幸せにしたいという私の夢を叶えるだけではなく、私自身も幸せを感じながら働くことができると感じています。
私も貴社に入社してすべての人を幸せにしたいと思います。