書類選考で人事担当がどんなことに注目しているかは気になるところだと思います。
立派な経験をしていれば書類を書くことは簡単だと考えているかもしれませんが、そんなことは決してありません。
その経験をどのようにアピールするかで合否は大きく変わります。
書類選考を通過するためのコツについてご説明します。
目次
経験の羅列はアピールとは言わない
エントリーシートや職歴書でよくある勘違いが、経験を書いただけでアピールになるということです。
確かに非常に特殊な経験値をお持ちであればそれだけでも大いに興味を惹くポイントとなり就職・転職も優位になりますが、実際にそこまでの経験を持っている人は多くありません。人事担当が知りたいのはその経験値が自分の会社でどのように生かされるのかです。
新卒採用と転職の方の募集では見ているポイントも違います。
新卒採用の場合は学生時代にどのような考えの元でその行動を取ったか、その経験を何で学んだかが重要です。
例文を挙げると、「老人ホームでボランティア活動を行い、感謝される喜びを知りました」では弱いです。
「何故老人ホームでボランティアをすることを選んだのか」、「感謝される喜びを知ったあなたは今後どのような形で会社に貢献してくれるのか」人事担当の関心はここにあります。
新卒は即戦力になる人材の募集ではありません。
即戦力に越したことはありませんが、将来性を感じる人物像が重要です。
転職者の採用は基本的に即戦力重視です。
ですが前職が大手だったとしてもそこでどんな活躍をしてきて、何を自社に還元してくれるかがわからないと判断のしようがありません。
前職で物足りなさを感じていたなら転職先で何がしたいかでも構いません。
良い経験がつまらなく見えるダメな例
せっかく学生時代や前職で素晴らしい経験をしていても、そこに具体性がないとまったく良さが伝わってきません。
面接で話せば良いと考えているかもしれませんが、書類で自分の意図を簡潔に伝えることも仕事では必要な能力となります。
良い経験がつまらなくなってしまった例文を以下に挙げます。
- アメリカに語学留学をして国際社会で活躍したい想いを強くしました
- 資格取得のための勉強に励み、在学中の合格に成功しました
- 前職では50社以上のお客様を担当し、ニーズに応えてまいりました
どれもありきたりな文章です。
留学を目指したのにも、その資格を選んだのにも何か理由があるはずです。経験を書くのは重要ですが、そこに至るまでの経過も教えてもらえるとあなたの人物が見えてきます。
前職で多くの経験を積んだことも素晴らしいですが、では何故転職しようと思ったか、転職によって何を達成したいかも欲しいです。決して悪くはないのですが、もう少し付け加えることであなたの経験はより深みを増すようになります。
会ってみたいと思わせる書類を書く
書類選考は面接の前に行われることがほとんどです。
人事担当としては1人でも多くの就職希望者に会ってお話をしたいはやまやまですが、現実的に難しいため書類選考である程度絞らせていただいています。
面白い経験をしていたり、入社したいという強い意思を感じる書類は目に留まりやすいです。書類選考も採用活動の一環ですので、甘くみないで自分の想いをぶつけてきていただけると嬉しいです。
エントリーシートの学生時代の経験での例文・サンプル
書類選考で通りやすいポイントを踏まえて、エントリーシートの学生時代の経験についての例文を記載します。
テーマは新卒の方の学生時代のボランティア活動についてです。
この例文では自分の最大のアピールポイントである人の役に立ちたい気持ちと、強みである体力の部分に触れています。
志望動機まで押さえていますので、自分の経験を書くだけでも一通りのアピールは可能になるのです。